全周囲立体モニタシステム “OMNIVIEW®”
3Dサラウンドビューのパイオニアとして、安全で快適なモビリティ社会の実現に貢献します。ソシオネクストの全周囲⽴体モニタシステム “OMNIVIEW®(オムニビュー)*”は、ドライバーの視覚補助として、⾞両に取り付けた複数のカメラからの⼊⼒画像を3次元モデル上で合成する技術です。
ソシオネクストは、3Dサラウンドビューのパイオニアとして、“全周囲⽴体モニタシステム”を2008年に世界で初めて商品化を実現。今日まで国内外の数多くの車両メーカー様へ採用いただいています。当社の強みは、優れた表示機能のみならず、お客様が開発する際に必要なビューデザインツールをはじめとする充実したソフトウェアを準備しており、お客様の多様なニーズへ柔軟に対応するソリューションを用意しております。
*:OMNIVIEWはSurround view system規格(IEC 63033)に準拠しています。
紹介動画
車両メーカー様への豊富な採用実績
“OMNIVIEW”は、2008年に世界で初めて3Dサラウンドビューシステムとして商品化を実現した後、今日まで国内外の数多くの車両メーカー様へ採用いただいております。
当社が提供するもの
ソシオネクストは、お客様が3Dサラウンドビューを開発するために、「OMNIVIEW開発プラットフォーム」や豊富な機能をもつ「ビューデータデザインツール」、Open GL ES/EGL上で動作する、高性能なソフトウェアライブラリを含めたソフトウェアソリューションが提供可能です。また、お客様の多様なビジネスモデルに合わせられるよう、グラフィックス用SoCも用意しております。
OMNIVIEW開発プラットフォーム
ビューデータデザインツール
ソフトウェアライブラリ
グラフィックス⽤SoCの提供
当社製“SC1810 Series”
“OMNIVIEW”の特長
●豊富な表示機能
●充実した開発支援環境
自由な視点設定
ソシオネクストの“OMNIVIEW”は、トップビューと呼ばれる2Dビューと、立体的な3D曲面上に映像を投影する3Dビューのどちらも実現することが可能です。トップビューでは、主に駐車時や、隘路な道の走行時など、車両とすぐ近くの障害物の距離感を把握するために有効なビューですが、車両から離れた障害物や歩⾏者の識別が困難でした。“OMNIVIEW”で実現できる3Dビューでは、運転中のシーンに合わせて⾃由に視点を変更し、「⾒たい場所を・⾒たい位置から・⾒たい角度で」、ドライバーにとって直感的に認識しやすい最適な絵作りができます。
[トップビュー]
[3Dビュー]
車両下描画
カメラで撮影した過去の映像を用いて、車両下領域の映像を作成・描画する技術です。通常はカメラに映らない車両下の状況や、タイヤと周辺の立体物との位置の把握を補助できます。例えば、駐車終盤で、車両の下に隠れてしまう輪止めとタイヤとの位置関係が見えるため、最後まで輪止めに強く当たらず優しく駐車することができます。また、右左折時の縁石への乗り上げ防止などにも役立ちます。
“OMNIVIEW”は、車両の速度・旋回に応じてきめ細かく画像を結合できる機能をご用意しているため、お客様は映像の切れ目が目立たない自然な車両下の映像を作成することができます。
動的投影面補整
周辺の立体物との距離に応じて投影面形状およびカメラ境界を動的に変更する技術です。投影面形状およびカメラ境界を動的に変更できることにより、従来の3Dサラウンドビューシステムの課題であった立体物の巨大化やカメラ境界での消失を軽減することが可能です。
また、周辺状況に応じて多数の投影面形状をメモリ上に保持しておく必要が無くなるため、使用メモリ量の削減にも貢献します。
なお、本機能は、OMNIVIEWのオプションライブラリであるPCL(Projection Control Library)を使用します。
リアルタイム環境マッピング
光沢のある3DCG車両モデルに対して、リフレクションマッピングにより周辺のカメラ映像の映り込みを再現する技術です。リアルタイムのカメラ映像を動的に取り込むため、実空間と同様の車両を表現できます。
一般的な光源によるライティングと比較し、よりリアルな表現が可能です。
カメラ間輝度/色味補整
カメラ間の輝度/色味のばらつきを一定の値に収束させる技術です。お客様のニーズに合わせて輝度/色味を収束させるために、以下3種類の補整を自動的に行います
投影面の境界部における輝度/色味の差異
レンズの周辺減光
カメラ合成映像のゲイン値
なお、本機能は、OMNIVIEWのオプションライブラリであるBCL(Brightness Control Library)を使用します。
モアレ軽減
カメラの高画質化によりカメラ近傍の特異な映像にモアレ(干渉縞)が発生する場合があります。
“OMNIVIEW”は、モアレ軽減として独自のフィルタリング方式を採用しています。
例えば、道路の溝蓋などが縞模様に映る現象を軽減させることが可能です。
“OMNIVIEW”開発プラットフォーム
お客様の開発工程に応じて、多様な開発プラットフォームを用意しております。特に、ECU試作前の企画/仕様検討段階において、実車PoC環境、PC環境を積極的に活用していただくことにより、OEM様/Tier1様間でのビュー仕様検討のイタレーション低減による開発期間短縮、システムの機能・性能の向上に貢献します。
なお、実車PoC環境は、当社の評価車両にデモ向けとして用意しているため、お客様に“OMNIVIEW”を体感していただくことが可能です。
ビューデータデザインツール
ビューデータと呼ばれるデータを作成するためのデザインツールで、“OMNIVIEW”のアプリケーション開発をサポートします。今までサラウンドビューシステムを開発したことのない方も、“OMNIVIEW“で使用するビューデータの作成を効率的に行うことができます。
ソフトウェアライブラリ
“OMNIVIEW”ソフトウェアライブラリは、グラフィックスSoC上においてOpen GL ES/EGLを最適に制御し、“OMNIVIEW”の豊富な機能を容易に使用することができるAPI (Application Programming Interface)を提供します。これにより、お客様は“OMNIVIEW”のアプリケーション開発に注力することが可能です。
* 当社グラフィックスSoC SC1810シリーズについてはこちら。
他社グラフィックスSoCの場合は、お客様にてご用意いただきます。