LPWA(ZETag)通信⽤LSI
ZETag®*は、ボタン電池駆動で、固有のID情報を自ら発信するアクティブ型のタグです。LPWA(Low Power, Wide Area)通信規格ZETAのプロトコルを使用しており、数km離れた基地局との通信が可能です。従来のパッシブ型RFIDタグで必要とされているリーダーによる読み取り作業やアンテナ内蔵ゲートの通過といったプロセスを経ることなく、広い倉庫や屋外でパレットやカゴ車などの所在を自動的に管理することが可能になります。
ソシオネクストのZETag®用LSI“SC1330A”は次世代ZETAの通信規格である「Advanced M-FSK」技術を搭載し、より低電力で高性能なアクティブ型タグを実現します。
*:ZETag®はTOPPANホールディングス株式会社の登録商標です。
製品概要
ZETA通信技術を利用したタグ用LSIとして、豊富なインタフェース機能と次世代ZETA通信規格をサポートしたZETag®用LSI“SC1330A”を開発しました。“SC1330A”は、CPUや各種外部インタフェース機能に加え、Advanced M-FSK変調方式をサポートした信号処理部などを1チップ化したもので、タグ製品への実装を容易にするとともに、製品の品質レベル向上にも貢献します。さらに、外付け部品や実装のコストを削減でき、デジタル・アナログ混載で低消費電力化にも大きく貢献できます。
SC1330A 外観写真
●主な特長
豊富なインタフェース機能と次世代ZETA通信規格(Advanced M-FSK変調方式)をサポートしています。
豊富なインタフェース機能により、外部センサーとの接続が可能
次世代ZETA通信規格に対応したAdvanced M-FSK機能
●採用メリット
1チップ化によりタグ製品への実装が容易、さらに製品品質レベルも向上
1チップ化による外付け部品の削減により、部品や実装コストを削減
デジタル・アナログ混載での1チップ化により、大幅な低消費電力化を実現
豊富な外部インタフェース機能とAdvanced M-FSK機能の搭載により、タグの高機能化を実現
●システム構成
アプリケーション
主な仕様
●ブロック図
●概略仕様
Item | Description |
---|---|
Supported Frequency | 418 to 510MHz 815 to 930MHz |
Modulation | Compliant to Advanced M-FSK (2/4/8-(G)FSK) |
Max. Output Power | +10dBm |
TX Symbol Rate | 75sps to 250ksps |
TX Data Buffer | 64bytes |
Carrier Sense Bandwidth | 2kHz,40kHz,200kHz |
Integrated CPU | 32bits RISC-V Processor ROM 32Kbytes(OTP) RAM 4Kbytes |
Power Consumption | TX: 22mA(+10dBm) |
Interface | GPIO, I2C, SPI, UART, External Interrupt |
Power Supply | +1.8 to +3.6V |
Operation Temperature | -40 to +85℃ |
Number of Pins | 24pins (pin pitch : 0.5mm) |
Package Type/ Size | QFN/ 4mm x 4mm |
Advanced M-FSK変調方式とは
●特長
ZETA通信リンクバジェット(送信局と受信局間の耐信号減衰特性)を改善
既存方式のZETA通信規格に比べて下記の優位性あり
(1)20倍以上の転送レート
(2)10dB以上の受信感度改善を実現
(3)時速60kmの移動体から通信可能
●機能比較
●課題
基地局側は比較的大きな送信出力が可能だが、端末側(タグ側)では電池駆動やサイズなどの制約により送信出力に限界あり。
Advanced M-FSK送信を実現する主な技術内容
特殊な符号化技術(エラー訂正コードなど)+多値化変調処理で実現します。